不思議小話
第3部


  1. 結構、有名な話だと思うのですが、山の怪談の中では最高傑作と思われるものを一つ…。
    4人で冬山登山をしていた登山家のグループが、吹雪のために小さな山小屋で一夜を過ごすことになった。
    とにかく古い山小屋で、ストーブも電気もない。
    これでは小屋の中にいても凍えてしまうと、4人は軽い運動をしながら朝を待つことにした。
    やりかたは
    1. 4人がそれぞれ部屋の4つの角にわかれて立つ
    2. まず1人が壁沿い右回りに歩いて次の角まで行き、角にぶつかったところで、次の人の肩をたたいてバトンタッチ
    3. 次の人が同様に次の角まで歩いて…
    といった要領で小屋の中をぐるぐる回る運動である。
    4人はこれを暗闇のなかで朝まで繰り返したのだが、下山してからこの話を聞いた人が不思議がって言った。
    「それはおかしい。だって、4人でそんなことをしても、最初に歩き出した人がいた角に誰もいなくなってしまうから、一回りしか出来ないはずだろう」。
    そう。一晩中小屋の中をまわり続けるには5人の人間が必要だったはずなのだ。
    [ひろ@kushiro-pu]

  2. あるアパートで30人もの人が死んだ。
    調べてみたら、給水塔に溶けかけた死体があったそうです。(02/11)

    「僕」は間違えた、人生を間違えた、すべてを間違えた。
    神は「僕」を訂正した。「僕」はもう「僕」ではない。(01/25)

    彼は死んだ。僕の手にかかって。

    彼は死んだ、血が川に流れた。その水を飲んだ。死んだ。(01/12)
    [灰色@asahi-net]

  3. 私の父親は2度、お葬式の最中に棺桶のふたが開いたのを見たそうです(仮死状態からの再生)。
    ちなみにテトラドトキシン(毒)ってすごいですね。
    田舎で埋葬の時に立てる杖は、昔、棺桶の中で生き返ることがあったので、家族が生き返っていないか確認するための物でした。

    お葬式でお経を上げていると、確かにあげやすい方と、どうしてもあげられない方がいる…。
    でも、普通は火葬にすると亡くなった方も諦めがつくようだ。

    人間が腐るときの腐臭は初期の段階では卵豆腐の臭いに似ている。

    妖怪の「ろくろっくび」は首吊り自殺者のなれの果て…。
    首は腐っても食道は腐るのが遅いため「ビヨーン」と、なっちゃうのである。
    [yama@justnet]

  4. この前、鉄道自殺のかたずけに行った。
    そこは知っているだけで4人、全く同じ場所で亡くなっている。死者が呼ぶのかもしれない。
    人間は、意識の段階を3つに分けられると言う。 それは「有意識」「無意識」そして「宇宙意識」だそうだ。
    もしあなたが宇宙意識に入れれば一個の存在も、時間的な束縛から逃れ、全ての人と心を共通の物として交流出来るそうだ。
    ただ間違えると死者を呼ぶ手段になるのかもしれない。
    [yama@justnet]

  5. 私の先祖は男は皆61才で死んだ。最初の奥さんは20代で死んでしまう。
    祖父の最初の奥さんも若死にされて、早死にが怖くて坊さんになった。
    祖父が言ってたことには、どうも江戸時代に無実の若い女義太夫を斬った呪いらしい。
    その祖父に、母親が「お経を教えて」と頼んだとき断られた。中途半端にお経を習うと気違いになるからが理由だそうだ。最近、私もそう思う。
    夜、一人でお経の練習をしてると、確かに誰か後ろにいる気配がする。
    時には足音まで聞こえる。でも本堂の中には誰もいない…。
    一ヶ月に一度か二度だけれど本当に本当に、おっかないです。
    ではさようなら。最後まで読んでくれてありがとう。
    [yama@justnet]

  6. あなたは子供の頃、幻をみたことはありませんか?
    私は幼稚園の頃、友達と原っぱで遊んでいた、とある日、そこには見慣れない洞窟があって、2人で入って行くと、そこには血痕が。
    怖くなってその場を逃げ出しましたが、翌日、好奇心に打ち勝てず、またその場所に行ってみると…。
    そこはいつもの原っぱ。何もなかったのです。
    それから何度その場所へ行っても、あの洞窟を見つけることはできませんでした。
    私が見たのは幻だったのでしょうか。それとも…。
    [sky@justnet]

  7. 私がある家の家系を調べてみたところ現実にあった事。
    『子供が聾唖者で兎唇(みつくち)下半身麻痺横捩じれ』の場合…。
    3代位前に大地主の当主が臨月の細君を折檻。細君は、それを苦に自殺。その家に呪いを残して逝ったそうです。
    その後、後妻を娶り懐妊しましたが臨月になって自殺、次の後妻も、次の後妻も、また次の後妻も、とうとう5人目の後妻も自殺。
    皆、狂い死にや変死や事故死といった死に方で6人目には誰も怖がって嫁の来手が無くなり家運も零落したようです。
    臨月の婦人が5人まで変死した実例、除籍謄本、菩提寺戒名でも実証。
    [新海太郎@nnettown]

  8. 先輩に聞いた話ですが、冬山合宿でテントに泊まっていたそうです。
    夜、外は雪が降っています。皆、昼間の疲れでよく眠っていました。
    風がテントを揺らしています。突然、顔に風が当たったので目を覚ましてみると、ひもで縛ってあるテントの入り口が開いていました。 「しょうがないな」と起きて縛り直しました。
    寒さのせいで、すぐに寝袋に入って目を閉じましたが、ふと目を開けてみると、いま結んだ結び目が明らかに何かに引っ張られるように「はらっ」とほどけるのが雪の薄明かりで見えました。
    先輩は声を出して皆を起こしました。 皆は風のせいだろうと言って、また縛り直して寝袋に戻りました。
    すると今度はテントの周りを人が歩く音が聞こえました。雪を踏みしめる「ザッ、ザッ」という音です。 今度は皆起きていました。その音はテントの周りを何回も何回も回っていました。
    いい加減一人が「うるせえぞ、静かにしろ」と大きな声を上げました。皆起きていたのでびっくりする者はいませんでした。
    いったん止まったその音は、少しするとまた回りだしました。
    頭に来た先輩はテントの中から音の方へ殴りつけるように拳を突き出しました。 その瞬間「あっ」と言ってすぐ引っ込めました。確かに手応えがあったのです。
    それから皆、目が覚めてしまい朝まで起きていました。
    日が昇り天気は回復しましたが、縦走を諦め全員下山しました。
    [フローズンアイ@win]

  9. 先輩に聞いた話ですが、春の新緑のなか単独で下山していました。長い下りでした。
    山は登るときは意気揚々としていますが、下りは虚しいものがあります。また、単調な下りは疲れるものです。 景色も見えず、ただ新緑の林の中を黙々と降りて行きます。
    ふと気づくと100mばかり先に単独で下っている人がいました。人間、単調な中に目標があると元気づくものです。
    「よし、追いついて声でもかけてやるか」と思ってペースを少し上げました。 ところが相手もそれに気づいてペースアップしたようです。
    もう少しペースを上げてみましたが、相手との差は縮まりません。とうとう疲れて立ち止まり、小休止を取ることにしました。
    すると前にいる奴も休んでいるではないですか。 顔はよくわかりませんが、全体的に緑っぽい服を着ているようです。
    その時、以前誰かから聞いた森の精だか何だかのことが頭をよぎりました。 それは森の精に捕まると、そのまま付いていってしまい行方不明になるというようなことでした。
    その途端、全身から汗が噴き出してきました。運動によるものではなく冷や汗です。

    先輩はすぐ立ち上がりました。やはり相手も立ち上がって今にも歩きだそうとしています。
    先輩はなるべく先にいる相手を見ないようにして、下山路を確認しながら歩き出しました。 先にいる相手を見たいと思う衝動を抑えながら、黙々と歩き続けました。
    まだ全身から噴き出す汗はおさまりません。悪寒のようなものも感じます。非常に長い時間歩き続けました。
    2時間ぐらい歩き続けたでしょうか。やっと冷や汗もおさまってきました。
    その時、前方から人の声がしました。一瞬「ドキッ」としましたが、見ちゃいけないとまた歩き続けました。
    その声はだんだん近ずいてきて、何を言っているか分かるようになりました。 どうやら二人の人が声を掛け合っているようです。 それは下から上がってきた二人連れの登山者でした。
    すれ違いざま挨拶を交わし、それとなく何人くらいの下山者と会ったか聞いてみましたが、パーティーが数組で単独は先輩が始めてであると言っていました。
    二人連れはそのまま歩き出しましたが、先輩はそこに少し留まっていました。
    ふと時計を見てみると、あの正体不明の下山者を確認してから、ほんの20分程度しか経っていませんでした。
    [フローズンアイ@win]

  10. 真っ暗な峠を車で走っていると後ろから明るい光がついて来ました。
    車のヘッドライトのようでしたが、光は1つだけでした。
    気味が悪いので急いで車を走らせていると突然、光が車の中を通りぬけて目の前で止まりました。
    あわててブレーキを踏み、止まると、目の前は崖になっていました。
    光が守ってくれたのだ、もしかしたら守護霊なのかもしれないと思い、また車を走らせました。
    光も後をついて来ました。ふいに光が追い越し、つぶやきました。
    「死ねばよかったのに」。
    [みゆき@aif]

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