前置きですが、俺が住んでいる地域には、昔からずっと語り継がれている曰くつきの古い石の「灯籠」があります。
その灯籠は、俺が学校へ通学する途中の交差点にありますが、それが置かれている位置に少々問題があるのです。
それは、道の少し真ん中に置かれているのです。
普通なら、そんな交通の妨げになるような場所に灯籠を残したままにはしませんが、どうしてもこの場所からそれを撤去できない理由があるのです。
それは、この灯籠を撤去しようとした者が、必ず事故や病気などといった災難を受けるからです。
だから、その場所には未だ灯籠が置かれたままです。
その灯籠についての話をすると長くなり、読む側にとっては非常にしんどい思いをすると思うので、要望があればまた打ちたいと思います。
さて、俺が実際に体験した話は、その「灯籠」から約50〜80mくらい離れた、なんでもない普通の道路での話です。
その日は、学校がテスト前日ということもあり昼までしか授業がなく、12時前くらいに友達と家路につきました。
そして、灯籠近くの道にさしかかりました。
俺たちは、交差点の横断歩道を使う事は滅多にありません。
交差点から自分達の家の方へと続くカーブと、そのまま真っ直ぐ続く細道との、分岐点があります。
その辺りから、そのカーブを横断して交差点の方へと自転車で向かいます。
今日もいつも通り、その道を渡ろうとした時です。
自分達が向かう方向から、自転車4台くらいで親子らしい家族がこちらに向かってやってきました。
それは、小学2,3年生くらいの子供3人、40代後半くらいの女性とその自転車に乗った2歳くらいの子供たちでした。
普通の家庭なら、ちょうどお昼ご飯でも食べているだろうという時間帯です。
俺は「こんな時間に珍しいな…」と思いつつ、友達と道を横断しようとしていました。
俺たちとその親子たちが、ちょうど道の真ん中辺りですれ違った瞬間「かっく?」と声をかけられました。
さっきの親が俺の知り合いだったのか?と思い、一瞬立ち止まりました。
そして「はい?」と返事をした時です。
「お前はよ来い!!」
友達に、そう怒鳴られて、急いで道を渡りきりました。
すると次の瞬間「ビュン!!」と猛スピードで、車が俺の真後ろを通り過ぎていったのです。
その道路は、これと言って見通しが悪いわけでもなく、むしろ良いくらいなのです。
ところが、俺の姿が見えないわけがないのですが、その車は俺が見えていないかのようにブレーキを踏むことなく通り過ぎていきました。
びっくりした俺は「さっきの母親!!」となぜかあの親子、特に母親が気になってしまい、急いで振り返りましたがすでに親子は自転車で遠くに行っていました。
一体あれは誰だったのだろうか…。
今でも、それは分からずじまいです。
とまぁ、こんな体験をしました。
灯籠というと、災難云々ではなく「化灯籠」や「忠盛灯籠」など、各地に色々な種類の伝説がありますね。
近くにあったその曰くつきの「灯籠」が、何か関係しているんじゃないのか?
あの時は、そう思ってしまいました。
でも、あの灯籠に何か悪さをしたわけじゃないので、別にそんなキケンにさらされるような事は有り得ないのですが。
ちなみに、知り合いに霊感の強い奴がいるんですが、そいつはその灯籠がよほど怖いらしく、それに近づくと常にビビってしまいます。
俺自身もあの灯籠は毎朝見ていましたが、常に何か嫌な感じがしていました。
やっぱり、こういうのってあるんですかね?
02/12[かっく]
通行の妨げになっている樹や岩などの話はよく聞きますが、灯籠は初めてでした。
曰くを知りたいところですが、古くから「伝説」でもあるのでしょうか。
雑誌『ほんとにあった怖い話』ファンページ「ほん怖本舗」。情報交換しましょ。
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