その日、部活が終わったのは、夜の7時を過ぎた頃でした。
早く家に帰りたかった私は、部活の掃除やら片づけはうっちゃけて、部室がある4階から暗い階段を降り、1階の下駄箱へとずんずん歩いていました。
校舎は静まりかえり、電気も消されていて、非常口の緑の淡い光が、遠くの方で薄ぼんやりと光っていました。
ちょうど下駄箱の真上の廊下に差しかかった時、真っ暗闇の中に、黒い影を見つけました。
真っ暗闇の中で黒い影が見えるのかい、と突っ込まれるかもしれませんが、2,3m先に確かに人間ぐらいの形の影が見えたのです。
早足で進んでいた私が、あっと思った時には、その黒い影に真っ直ぐ突き進んでいました。
「うわ、ぶつかるっ」
そう思い、顔をかばった瞬間、その影は消えていました。
その時は何とも思わなかったのですが、帰ってから思い返してみると、おばけに会ったのかなー、とドキドキしています。
03/01[合歓の木]
暗闇の中の黒い影。怪異といえるのではないでしょうか…。
雑誌『ほんとにあった怖い話』ファンページ「ほん怖本舗」。情報交換しましょ。
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