私はバレーボール部に所属しています。
その日は5時ごろ、部活が終わりました。
部活が終わった後、私と友達は、先輩たちとおしゃべりしていました。
他の人たちは、もう先に帰ってしまっていて、気がつくと私と友達二人、先輩一人の4人だけでした。
もうすぐで6時になりそうな時でした。
「そろそろ帰ろう」
私たちは、学校を後にしました。
私たちの学校は高台に建っていて、登下校する時には300段近くある長い階段を通らなければなりません。
その階段は、冬でも通れるようにトンネルのようになっています。
「いま何時?」
トンネルの中に入った時、先輩が言いました。
「ちょうど6時です」
私達は、答えました。
「知ってる? この階段を夜6時頃に通ると、上から石が転がってくるんだって」
私たちは、階段を下りながら、先輩の話を聞いていました。
その時、上の方から石がコロコロと転がってきたのです。
私たちがびっくりして階段を走って下っても、その石は私たちのすぐ後ろを転がってきます。
まるで、誰かが石を転がしたかのようでした。
どんなに走っても逃げ切れません。
「いっそ階段を上ってしまえば、石は追いかけてこないのではないか」
私は、そう思うと、階段を一気に駆け上がりました。
すると、思った通りでした。
先輩、友達もそれを見て一気に階段を駆け上がってきました。
「びっくりしたぁ〜…」
みんなが、そうつぶやきました。
その後、私たちはトンネルを通るのが怖いので、一度学校に戻って先生たちにこの話をしました。
先生たちは全く信じてくれなかったため、私たちはまた帰ることにしました。
「もうとっくに6時は過ぎているし、大丈夫だよね」
みんなでそう言いながら学校を出ようとした時、私は「パン!」という音を耳にしました。
「今、何か聞こえなかった?」
私が言うと、また「パン!」と聞こえてきたのです。
びっくりしましたが、できればまだトンネルを通りたくなかったので、もう一度学校の中へ戻ってみました。
「パン!」
やはり、あの音は聞こえてきます。
だんだん、速くなっているような気もしました。
近づいてもう一度聞くと、スリッパを履いて誰かが歩いているような音でした。
誰かいるのかと思いながら音の方に近づくと、2階から聞こえていることが分かりました。
「どうする? 2階に上がってみる?」
2階に上がる階段の前で、私たちは迷っていました。
すると、2階からスリッパが一つ、落ちてきました。
びっくりした私たちは、1階にある職員室に走りました。
先生たちは、会議をしている真っ最中でした。
つまり、「先生たちはみんな職員室にいる」という事になります。
他の生徒が校舎内にいる時間でもないですし、生徒はスリッパではなく上靴を履いているはずです。
スリッパ置きに置いてあるスリッパを見ると、全てのスリッパが収納されています。
段々恐ろしくなってきた私たちは、みんなで固まりながら急いで学校を出て、トンネルを通り抜けました。
急いで近くのコンビニに入った私たちは、考えました。
最初のトンネルの中での奇妙な事、校舎の中でのスリッパの事…。
あのトンネルは、生徒が使用していて、ほとんど一般の人は使用しません。
生徒は私たちが最後でしたし、冬で雪も積もっていたため、石など道端にも転がっていません。
校舎内でも、私たちしか生徒はいませんでしたし、先生たちは皆、職員室にいました。
一体、あれは何だったのでしょうか…?
03/07[あーさん@北海道R中学校]
はじめまして。その石の大きさは、どのくらいあったでしょうか。
6時というのは、何か曰くでもあるのでしょうか…。
雑誌『ほんとにあった怖い話』ファンページ「ほん怖本舗」。情報交換しましょ。
【配信システム】
全て同じ内容が配信されますので、登録が重複しないようにお願いします。
登録・解除は『こちら』からできます。
Copyright (c)2004 web surfer & kibitaro