特に霊山でも何でも無いはずなのですが、いささか不可解な場所があります。
小学生の高学年の頃、町内会と学校の遠足で、2回ほど訪れた事があります。
そこは通称『八十八ヶ所』と呼ばれています。
何故、八十八ヶ所かというと、山中にお地蔵さんが大小合わせて八十八体あるからです。
その山は、すぐ近くに住む友人H氏の話では、私有地らしいので場所は控えさせていただきます。
高速道路と山の間に挟まれた、砂利をひいた駐車場に物置のような小屋があります。
小屋の中を覗くと、山の手入れに使うと思われる鎌、鍬や草刈機等があります。
その直ぐ裏手は山中で、鬱蒼と木が生い茂り、昼間でも暗くて離れた所が良く見えない状態です。
その木陰を凝視すると、獣道の様な細い山道が2本あります。
この2本の山道は、山中をループして繋がっています。
どちらの道を選んでも、結局この場所に戻ります。
更に凝視すると、細い山道にそって何体かのお地蔵さんが並んでいるのが判ります。
なにせ山奥なので、お地蔵さんはどれもこれも苔むしています。
つまり、獣道の様な細いその山道をずっと辿って行くと、全部で八十八体のお地蔵さんを拝めて、結果この場所に戻る案配なのです。
私が遠足で2回ほど訪れた時、草藪に隠れてしまう様な小さなお地蔵さんを含めて、八十八体数えた記憶が鮮明に残っています。
小学生の足で2時間程度で歩けるので、距離にして数kmほどでしょう。
ところが、一旦入るとかなり山奥といった感じで、6月頃でも雪が残っている場所がありました。
しかも一歩間違えば、そのまま谷底へ転落という場所ばかりです。
今にして思えば、小学生の遠足にはいささか危険な気もしますが、今となっては楽しい思い出です。
まさか、こんな場所に行こうと思われる方はいないと思いますが、H氏の言う「私有地」というのが気になるので控えた方が賢明です。
たかが数kmの道のりとはいえ、鬱蒼としたそれこそ外界から一切遮断された山奥です。
熊は勿論、ヤブ蚊の対策も万全にしないとえらい事になります。
間違っても半そで短パンで入れる様な場所ではありません。
ましてやハイヒール、サンダルや皮靴で歩くのは自殺行為です。
あと当然の事ですが、陽が落ちてからの入山など以ての外です。
たとえ万全の装備でも、どれほど危険かは、今更説明する迄も無いでしょう。
強力ライトやガソリンランタン程度の明かりでは、木の生い茂る真っ暗な山中ではいとも簡単に道を見失ってしまいます。
それにしても、たかが数kmの山道とはいえ、ここにお地蔵さんがあるという事は、一体一体を背負って獣道の様な細いその山道を歩いて置いてきたって事ですよね?
何の目的のために、地元の人でも殆ど知らない様な山中に、八十八体のお地蔵さんがあるのでしょうか。
宗教や密教に疎い私にはさっぱり判りません…。
ここって一応「霊山」なんですかね?
標高など200m位しかない山ですが。付近には、ここより高い山はまだまだあるんです。
方位的に見ても、別に霊山にはあたらない(北東でも南西でもない)ですけど。
ここは幽霊が出る出ない以前に、地元の人でも知らない人が多いので、真意の程はさっぱり解りません。
まぁ、小学生の遠足のコースになる場所ですから、熊とヤブ蚊と足元にさえ気を付けていれば安全なのでしょう。
03/25[北海道在住@]
最初のお地蔵さん(起点)の近くに何があるのか。像に文字が彫られているか気になります。
個人で造った、四国八十八ヶ所を模した小遍路のようですが…。
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