不思議小話
第19部


  1. 母から聞いた話。
    私には本当は、もう一人叔母がいたんだって。
    赤ちゃんの時にね、亡くなったの。
    で、亡くなった赤ちゃんの代わりに「もう1人」って生まれたのが母なのよ。
    その赤ちゃんだった叔母が亡くなった時にね、家の屋根にゴーって火柱が上がったんだって。
    近所の人がそれを見たらしいんだけど(よく消防車が来なかった…)、あれって見える人と見えない人がいるのかな?
    やっぱり…。

    その火柱がどういう意味を持ってるのかわからないけど、去年、その家の2階が突然火を吹いて全焼したんよ。
    やっぱり火柱があがったんだろうか?
    その話は聞いていないからわからない…。
    そもそも火柱にどういう意味があるのかわからないけど、不思議だなって思った。
    [レイ@qmvntjy]
    暗闇に映える一本の火柱。光柱などもあるようです。

  2. 別に怖い話ではないんですけど、とても不思議だったので投稿します。
    私は、中学・高校と水泳部に所属していて、県下ではそれなりに活躍したと思っていますが、この話は中学3年の愛知県大会200M平泳ぎ決勝戦での事です。

    当時この種目で私より早く泳ぐのが2人いて、実力は二人とも全国大会出場は確実。
    で、私はというと、ぎりぎり選外ということで実力は大きな差がありました。
    ですから私は決勝戦前から彼らに勝とうとは思わず、出来るだけ二人に付いていき、手堅く3位入賞しようと思っていました。

    いざ決勝戦がスタートして、50m毎のターンの時に、別のコースの選手を一瞬ですが見ますと、私は終始3位をキープして、150mでのターンでは既に4位以下を大きく引き離していました。
    例の二人はというと、私をさらに15mほど引き離していたので、当初の思惑通り余裕で3位だと思ったんです。
    ところがラスト25mという所で、私の視界の端に隣の選手の頭が見えたんです。

    平泳ぎで横を向くなんて事はないわけで、ちょうど真横に並ばれたわけです。
    これにはびっくりしましたが、3位を譲るわけにはいかないので、少々距離がありますが、残り25mをラストスパートして振り切ることにしました。
    ところがお隣さんはしっかり付いて来て、一向に引き離せなかったんです。
    どうもゴールでのタッチの差で勝負が決まる状況でした。

    途中、手を抜いていた私ですが、最後は必死の力泳でした。
    ゴールしてすぐ、そのお隣さんを見たら…いないんです。
    あれ?と思って後ろを見ると、まだかなり後ろを泳いでまして、じゃあ隣にいたのは何だったんだ?
    …でもそのお隣さんのおかげでベストタイムは出たし、ぶっちぎりだったし、手抜きのつもりがすごく疲れました。
    今思うと酸欠状態での幻覚か?とも考えられますが、手抜き泳ぎしてた私がそんな訳ないと思うんです。
    みなさんはどう思いますか?
    [TAMA]
    酸欠状態だと目の前に白いモヤがかかりますしね。頭が見えたわけですから…。

  3. 私が中学3年の時のお話です。
    その頃「ベルサイユのばら」というアニメが再放送で5時からやっていたのですが、私はそれが大好きで、毎日欠かさず見てました。

    ある日、玄関で「トントン」とノックする音が聞こえました。
    でも、私一人だと心配だから、誰か来ても出なくていいと働いている母にいつも言われてましたので、新聞屋かな?なんて思いつつテレビに見入ってました。
    別にここまでは普通なんですが、困った事に、ほとんど毎日(平日)私が一人でテレビを見ているこの時間帯に、必ず誰か「トントン」とやってくるんです。
    さすがに何か大切な用があるのだろうと思い、私は「うう、今いいとこなのに…」とテレビに後ろ髪を引かれつつも、「は〜い」と言って玄関に向かいました。

    返事はありません。
    開けてみると誰もいません。
    出るまでにちょっと時間かかったから、帰っちゃったのかも…?
    明日来たら、すぐ出てあげようと思い、次の日はすぐ出ました。
    でも、誰もいないんです。
    きっとイタズラかも…と思い、その次の日は5時前から意地になって、玄関が見える階段の途中の窓から犯人が訪れるのを待ってました。

    「トントン」……来た!
    でも、誰も玄関にいないんです。
    何で誰も来ないのにノックされるわけ〜!!
    怖くなって、近所の友達の家に電話して、鍵もかけずにすっとんで行きました。

    母に話しても信じてもらえず、でも一人でいるのは怖いので、毎日学校が終わると6時くらいになるまで、しばらく友達の家に居させてもらってました。
    でも、珍しく母もいる土曜日に、私はいなかったのですが「トントン」と聞こえたそうです。
    母も鼻息荒げに「きたわよ〜」なんて騒いでましたが、試しに二人で「こんな感じだったよね〜」なんて外から玄関をノックしてみると、「ドンドン」という鈍い音なんです。
    私達が聞いたノックは「トントン」というもっと響くような音でした。

    「?」と二人で考え込んで、内側からノックしてみると「トントン」という音!
    「げ! 内側からノック〜!!」。
    うち、玄関吹き抜けになってるんです。
    内側からだと良く響くんですよ。
    明らかに内側からと、外側からじゃ、全然違う音なんです。
    あの時はぞ〜っとしましたね。あれは2番目に怖かった。
    テレビで「家の中にいる霊が外に出る時に音がする時がある」なんて言ってるの聞いたことありますが、その類なんでしょうか…。
    でも、うちに霊がいるなんて信じたくないなーー。
    [くろぴん@tpoz]
    音をたてるモノ。不気味ですね。

  4. 夜中、何10人もの子供のわめき声に起こされた。
    金縛りだった。
    部屋の中を無数の足音が、ザワザワという人の声と一緒に、ドタバタ駆けていくのが聞こえた。
    見えなかった。
    ただ、音だけがすごい!
    部屋の窓ガラスがビリビリと振動で音を立てていた。

    人の部屋を散々駆け回った足音達は、そのままマンションだった隣の家へと移動していった。
    フッと体が軽くなり、私は飛び起きた。
    「今の音、聞いたァ!?」。
    すぐ隣の部屋で起きていた弟に聞くと「そんな音はしなかった」と言う。
    あんなに窓ガラスがビリビリと音を立ててたのに…。

    足音が大勢の子供達だったのが何故かわかった。
    あれが座敷わらしの群れだったら、私の家はさぞかし繁盛したろうに。
    [レイ@qmvntjy]
    何を、わめいていたのでしょう。

  5. 夢かも知れない。
    でも夜中、金縛りにあって目を覚ましたら、足の方が重たかった。
    誰かが布団の上から足を押さえてるみたいだった。
    次第にその重みは上へ上へとずれていき、胸の辺りに来たところで、私は白い着物に髪の長い奇麗な女の人と目があった…。
    気絶したらしい。

    次の朝、母に話しても信じてもらえず、私も夢かも…なんて思いながら電車に乗った。
    東京都営団地下鉄九段下駅で降りると、私の足は止まったまま動かなくなった。
    一箇所しかない改札口に、朝のラッシュで大勢の人が列を作って通りすぎて行った。
    その黒い頭のもう一段高い位置に、一人だけ女の人が浮いているのが見えたのだ。
    そう、それは昨夜私の上を這っていた女の人だった!!

    朝はラッシュもすごくて、電車を降りた途端に動けなくなった私は、常識から考えれば道行く人の邪魔になっただろうと思う。
    でも、不思議なことに誰一人、私にぶつからない。
    私はそのままホームの端すれすれの所に立っていたのだった。
    女の人は、じーっと私を一段高い位置から見つめていた。

    その時だった。
    「あぶないっ!」。
    突然サラリーマンの男性に叫ばれて、私は腕をぐいっと掴まれた。
    途端、もの凄い勢いで次の電車がホームに突っ込んで来たのだった。
    ハッとなり、私が再び改札口に目を向けると、もうそこには女の人の姿はなかった。
    以来、その女の人には会っていない。
    あの時、サラリーマンが私の腕を掴まなかったら、私は風の摩擦で電車に引き込まれていたかも知れない。
    [レイ@qmvntjy]
    命拾いしましたね。

  6. 京都に卒業旅行をした仲良し二人組が、そこでタクシーをつかまえた。
    詳しくは忘れたが山の中腹だったらしい。
    運転手は気さくな人で、観光名所や、おいしいお店などを親切に教えてくれた。
    二人は喜んで運転手と話しも盛り上がって、ようやく目的地に着いた時のことだった。

    「運転手さん、ありがとう!」。
    笑顔の二人に運転手さんは優しく微笑んでこう言った。
    「しかしええなぁ、女の子の3人旅は」。
    「え…?」。
    彼女達は一体誰を連れて旅していたのだろう…?
    [レイ@qmvntjy]
    京都の怪談にはタクシーは欠かせませんね。

  7. 九州は福岡市に住む私の友人は、学生時代に男二人で近くの神社に肝試しに行ったそうな。
    神社は高い石段の上にあり、二人はその石段の一番下で立ち止まった。
    ふと気づくと、階段の中腹辺りに、ぼうっと白い影が見える。
    なんと、電気の無い真っ暗な茂みの向こうから、白い着物を着た髪の長い女性が、こっちを恨めしそうに見ているではないか!

    「おい、中止だ。やばいって」。
    友人は全く目の効かない同級生に、必死で「危険性」を訴えたのだが、同級生はそんなものは信じない。
    「何言ってんだよ、ここまで来て…。俺は平気だよ」。
    そんなことを言いながら、ふらふらとその女性の前まで歩み寄り、こともあろうに立ちションを始めた同級生…。
    「おいっ! やばいって! やめろよ」。
    見えないというのは恐ろしい。
    青くなる友人に構いもせず、同級生は暢気に用を足すとまた、ふらふらと戻って来たのだった。

    結局、肝試しすることなく二人は背を向け帰ることに…。
    そして『異様なまでの視線』を感じてそっと振り返ると、あの女性がまだ、恨めしそうにこちらを見ていた!!
    薄情にも「こいつと一緒に俺の家には帰りたくない」と思った友人は、途中の道で同級生と別れ、一目散に逃げ帰りました。
    霊感のない同級生は、そのままフラフラと自宅に戻っていったとか。

    次の日の朝。
    同級生の顔が、やっぱり冴えない。
    聞けば、「いやぁ、寝てたら夜中に白い着物を着た髪の長い女に、凄い形相で首を絞められた」と言う。

    だから、やめとけって言ったのに…。
    [レイ@qmvntjy]
    わからないと痛い目に遭うということでしょうか。

  8. 昔、横浜市の南区に住んでいました。
    当時そこには、誰かの所有地である小高い山があったんです。
    幼稚園児だった私と友達二人は「他の人の山だから入っちゃいけません」と言われていたのも聞かずに、その山へと入って行ったのです。

    車が1台通れるような道がそこにはあって、3人はどんどん山道を登って行ったんです。
    私は、両脇にそびえ立つ木を眺めながら歩いていました。
    すると、フッと目の前が開けたんです。
    それは、歩いていた道の左側でした。
    こんな山の中に小さな山小屋と、その前に小さな畑。

    畑の中に1人のおばあさんが立って、こちらを見ていました。 にっこりと笑って。
    入ったら叱られると思ってたけど…。
    お婆さんの笑顔に少し安堵した3人は、そのままどんどん山道を上がって行ったのです。
    「うわぁぁっ」と、突然一人が大声をあげたので、私ともう一人はびっくりして逃げ出しました。
    実は、友達はヘビの抜け殻を見て驚いたのだった。

    今来た道を一目散に駆け出した3人は、再びあの山小屋のある道にたどり着きました。
    あぁ、あのお婆さんの所だー、そう思ってほっと胸をなで下ろし、山小屋を見た次の瞬間、3人は愕然としたのでした。
    たった今見たはずの畑がそこにはなく、山小屋はぼろぼろに半壊し、畑のあった場所には、ぼうぼうと草が茂っているではないか!
    「うわぁぁっ」。
    3人が再び悲鳴をあげて山を駆け下りたことは言うまでもなかった。

    結局、近所のおばさんに見つかって「立ち入り禁止の山」に入ったと、ひどく怒られたのだったが…。
    あの山小屋のお婆さんは一体誰だったのだろう?
    そもそも、あの山は誰が持ち主だったのだろう?
    なぞを残したまま今は全く違う所に住んでいる私。
    機会があったら行ってみたいと思う今日この頃であった。
    [レイ@qmvntjy]
    再び訪れるとそこには…てな恐怖感でしたね。

  9. 北海道の紋別郡に私の田舎があります。
    小学校3年生の時、私と従兄弟で家から近くの神社まで、肝試ししようということになりました。

    夜の8時です。
    二人が暗い道を歩いていると、向こうの方からシルクハットの帽子に黒いコートを着た男性が、こちらにやってくるのが見えたんです。
    その時、季節は夏でした。
    何故か暗い夜道に白い霧がかかり、向こうからやってくる男性の姿がよく見えません。
    二人は尚も歩いていたのですが、おかしなことに、いくら歩いてもその男性と擦れ違わないのです。
    家から神社までは、子供の足でも歩いて5,6分だったのです。
    二人はだんだん気味が悪くなり「いっせーのせっ」で、くるりと反対を向き一目散に逃げ帰ったのでした。

    家に着くと、血相を変えた二人の親が「あんた達、今までどこに行ってたのっ!」と叱るんです。
    「?」。
    不思議に思って「そこの神社まで肝試しに…」(そう親にも言って家を出たじゃないか…)と言うと、親は怖い顔をして時計を指したんです。
    「今何時だと思ってるの!」と…。
    驚いたことに、時計の針は11時を回っていたのです。
    家を出てから神社まで、歩いて5,6分のはずなのに…。

    黒いコートの男性を見た私。
    あれから8年が経って、私は高校生になりました。
    高校は都内の渋谷区にある○○○高校だった。
    私は、あまり活動が盛んじゃないのが楽だという理由で写真部に入ったのですが、当時この写真部には「白黒フィルムで撮る」という原則がありました。

    私は、高校の庭で友達を撮っていました。
    その日は暑い夏の午後でした。
    数日後、出来上がった写真を見て私は愕然となったのでした。
    庭で撮った友達の後ろには校舎の窓が写っており、そこには紛れもなくあの「8年前に見た黒いシルクハットとコートを着た男」が立っていたのです。
    写真を撮った日は、放課後。
    全ての教室には鍵がかかっていたし、通っていたのは女子校だった…。
    何故8年も経ってから、また夏に現れたのだろう?
    あれから10年、以来私はその男性の姿を見ていない。
    [レイ@qmvntjy]
    男はタイムトラベラー、っていうのは考え過ぎでしょうか。(^^; そして、その目的とは…。

  10. 久しぶりに投稿します。
    満月の話がでていましたが、私は、かなり前から月には興味をもっています。

    ボイド時間ってご存知ですか?
    ボイドの時は、人間の判断が狂ってしまうので、大切なことを決めたりしないほうが良いそうです。
    これは、月の引力に関係していて、普段は人間の感情とかをコントロールしているのに、ボイドの時はそれが無くなって無効になる。

    どうも、潮の満ち引きに関係しているそうです。
    人間は、体の多くを水分が占めているので、月が潮の満ち引きをしない場合、コントロールが鈍ってしまうとのことです。
    私は、いつも、ボイドカレンダーを購入して、手帳とかに記入して、予定をたてる参考にしています。
    ボイドに知り合った人は、ボイドではない時に改めて会って確認したほうが良いみたいだし、(誤解している)ボイドにばかり電話してくる人も(情緒不安定なので)警戒したほうが良いみたいです。
    不思議なことに、ボイドに電話してくる人とかって、なぜかいつもボイドにかけてくるみたいです。
    [いそぴー]
    10数年前、学研からボイドの新書本が出版されましたが、絶版になっております。残念!!


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