仙台の心霊スポットのほとんどに行ったという彼ですが、とりわけよく行っていたのが「展望閣」でした。
そこは六角形の形をした廃屋で、その形にちなんだ「六角塔」という名の方が、地元では有名になっていました。
何でもそこはかつてホテルだったのですが、ある時大火事がおこり、それ以来修復されることもなく放置されていたらしいのです。
噂ではそれ以来、火事で亡くなった人の霊が現れるとか、前の道で死亡事故が多発するのだとか…。
僕も一度彼に連れられて行ったことがあるのですが、割れたガラスや家具が散乱しており、いかにも若者達のたまり場という雰囲気でした。
彼はそこがいたくお気に入りらしく、友達とドライブをすると必ず最後にそこへ連れて行きました。
周りの友達がそれに飽きてしまったら今度は一人で、たとえ夜中でもそこに足を延ばしに行きました。
「あいつの熱の入れようは異常だよ」僕ら友達はそう噂していました。
そんな彼が、ある夜こんな夢を見た、と僕に話してきました。
真っ暗な中に、ひとりで佇んでいました。
目の前に何やらうごめく気配があります。よく見ればそれは日本人形です。
人形は、自分に向かって何かを投げつけてきます。危うくそれを避けました。
それは細い裁縫針でした。その針には糸がついていて、糸のもう一端は人形の手に握られています。
人形がその糸をたぐり寄せると、するすると針が再び人形の手元に戻っていきます。
そうして人形はその一本の針を、何度も何度も自分に向かって投げてくるのです。
逃げました。しかしその人形は、どういうからくりで動いているのか、すごい速さで追いかけて、針を投げてくるのです。
そのうち人形がぱたんと倒れました。「動力切れか…」そう思うと、恐る恐る人形に近づいてゆきました。
ぐったりしたままの人形を抱き上げました。その時、人形の首が動き、自分を見つめました。
人形の口が動きました。人形はこう告げたのです。
『展望閣に行け』と。
「どうしたらいいんだろ、僕。行かなきゃ呪われそうだし、行ったら行ったで何かありそうだし…」
青ざめながらそう聞いてくる彼の顔が印象的でした。僕は、もちろん「行かない方がいい」とアドバイスをしました。
彼がその後、展望閣に行ったかどうか定かではありません。
その展望閣も、2年前に取り壊されたらしい、と風のたよりで聞きました。
[Q-T@]
夢の続きはあったのでしょうか? 『展望閣に行け』の続きは…。
この松は、その名も首吊り一本松と言って、市内ではかなり有名なスポットであり、また、とても強力な霊地であるとも聞いています。
そこへ行き、入院し、現在に至るも意識不明のままの人がいるくらいなので、大変危険な場所です。
そこへ行くと、ほぼ間違いなく森の中を歩く足音が聞こえます。
また、私たちが見てしまったものは、透き通った腕なのですが、この時点で合掌して逃げて来てしまったので、その後に起きたであろう事は分かりません。
私はもう興味本位では、このような霊地へは行かないと思います。
これによって、私は腕が上がらなくなり、頭痛が続いています。
うう…怖かった…。
あと、私が子供の時に見た『妖精』らしきものを紹介します。
私は幼い頃から山好きな父と共に、よく市内、あるいは県内の山へ行き山菜を採っていました。
ある時、森の中に緑がかった青色の発光体が飛んでいました。
そして「うふふ…」とか「あはは…」という可愛らしい笑い声が聞こえてきたのです。
とても楽しい気分であった事を記憶しています。
この他にも、どうしたわけか幽霊などを信じていないわりに、色々なものを見てしまう私。
またメールさせていただく事があると思いますが、よろしくお願い致します。
[団子]
お話し感謝。お体が早く全快されますように。
当時住んでいた1Kの部屋は、玄関から南へ真っ直ぐに細長い廊下があり、つきあたりが自室で、ちょうど玄関の真向かいに窓とベランダがありました。
「玄関から窓まで真っ直ぐつながっている部屋は『霊の通り道』になってしまう」という話を聞いたのは、それからずっと後のことです。
金縛りにあった前の日、私は部屋の模様替えをしていました。
私がベッドを移動したのは、まさにその通り道。しかも頭を北向きにベッドを置いていたのです。
北枕に気づいた私は、すぐに寝る場所を元に戻しました。
それ以後も、ちょくちょく寝ているときに体を抑えつけられることがありましたが、グッと肩を動かすと解けてしまう程度で、いつのまにかそれすらもなくなってしまいました。
それから1年くらい過ぎて金縛りのこともすっかり忘れた頃、スキーで足を骨折しました。
会社を3ヶ月も休む大怪我だったのですが、その頃ベッドを置いていたのは南側の窓際。
玄関から窓へ続く通り道を、ちょうどふさぐようにベッドが置いてありました。
これももう昔の話になってしまいましたが、今ふと思うのは、ベッドの向きが逆で、通り道の真上にあったのが足ではなくて頭だったら、どういうことが起きていたのだろう…、ということです。
[AKIKO@tsb]
なにも起きなかったのか、それとも…。
しばらく必死に漕いでいましたが、いきなり腰の辺りに誰かがしがみついてきたんです。
「なんなんだよぉぉ」
怖かったんでそう叫びながら必死に漕いでいました。
後ろに乗られてしがみつかれるならまだ我慢できましたが、今度は耳元に熱い?息を吹きかけてきました。
「はうぅ〜やめれぇぇ〜」
僕は思わず叫び、手元不如意になってしまいました。
次の瞬間、目の前にガードレールが迫っていて、僕は慌ててハンドルを切りました。
間一髪カーブ下に広がっていた溜め池には落ちずに済みましたが、右肘をしたたか打ち付けてしまいました。
僕は痛む右肘をさすりながら立ち上がると辺りを見渡してみました。
しかし、そこには僕の愛車が静かに倒れているだけで誰もいません。
「もう少しだったのに」
自転車を起して帰ろうとする僕の耳元で、さも残念そうに誰かがつぶやきました。
ハッとなって振り返りましたがやっぱり誰もいません。
何がもう少しだったんでしょう?
[Anubis M.I.S]
自動車の囁き幽霊のパターンを、現実に自転車で受けてしまうとは…。
知り合いのN.Yさんから聞いた話です。
ある日、Yさんは雪の降り積もった道を歩いていたそうです。
夕刻を過ぎていたのですっかり暗くなった道をギュッギュッと新雪を踏みしめながら家へ向かっていました。
彼女の家は駅から1時間程の所にあり、その日も誰とも擦れ違わない道をトボトボと歩いていきました。
しばらく何を考えるでもなく家路を辿っていましたが、ふと最近この近辺で痴漢が多いということを思い出し、ヤダなぁ怖いなぁと思ったそうなんです。
しばらく歩いていたのですが、ふと足音がおかしいのに気が付きました。
だぶって聞こえるんです。足音が。
立ち止まって振り返ってみました。でも誰もいません。
気のせいかな?と思ってまた歩き出しました。でもやっぱり足音がだぶって聞こえるんです。
再び立ち止まりました。
するとワンテンポ遅れてサクッサクッサクッという足音がしたそうです。
やっぱり誰かいる。モシカシテチカン?
怖くなって、次の瞬間走り出しました。
でも足音は追いかけてきます。彼女は必死になってそれを振り切りました。
しばらくすると足音が止んだので、立ち止まって後ろを振り返りました。
するとそこには自分の足跡があるだけで誰かのいる気配はしません。
それを確認すると安心してまた歩き出したそうです。
でもまたしばらくしてあの足音が聞こえてきました。
だんだん気味が悪くなってきて、怖いけれど振り返って「誰なのよっ。いい加減にしなさいよ」って、逆に怒鳴ったそうです。
すると、すぐ後ろで「俺だよ」って声がしました。
恐る恐る振り返ってみると、そこには黒い帽子に黒いロングコートを着た、顔が真っ青な男が立っていたそうです。
その顔は何かの悪い冗談のように真っ青で、本来眼球のあるべきところにはそれが無く、ただ窪んでいただけでした。
なぜだか自分はその空虚な眼窩に吸い込まれそうな感覚に陥って、そのまま気を失ってしまったそうです。
あまりにも帰りの遅い娘を心配して探しに来た父親によって、倒れていた彼女は発見されたそうです。
[Anubis St.Anubis HOSPITAL]
後ろだと思ったら前だったわけですね?
私は霊の存在を信じてないし、いわゆる霊感というものもありません。
だから照明の関係だろうと部屋の照明器具のスイッチを全部入れてみましたが、部屋の真ん中を境にして奥のほうが暗いのです。
勘違いかと思って皆に尋ねてみましたが、やはり何か違うというのです。
しかし、電球が古いのだろうと考えて特に気にもとめず過ごしていました。
その日の夕方のこと、トイレに行こうとして洗面所の方に向かったところ使用中で、もう暫く時間がかかるということなので、奥のもう一つのトイレに向かいました。
そこはやはり暗かったのですが、生理現象には逆らえずドアを開けたとき一瞬のうちに背筋が凍り付きそうな寒気に襲われたのです。
季節は夏で空調の行き届かない場所にあったので暑かったのですが…、やむを得ず用を足しましたが正直、泣きそうになりました。
それ以外に何かを見たなどということはないのですが、今思い出しても寒いものを感じます。
ちなみにそのホテルは最近倒産してしまったそうです。
[ppo]
夏なのに背筋が凍り付きそうだったとは。何だったのでしょう…。
僕には七つ歳の離れた弟がいます。しかし、本来ならばもう一人、弟がいるはずでした。
まだ小学生の頃、母と一緒にお風呂に入っているときに、母がぽつんと教えてくれました。
僕を産んだ翌年、母は子供を宿したのです。検査の結果、男の子だということまで分かっていたようでした。
しかし母はその子を産むことはありませんでした…。
数日後、僕は姉にその話しをしました。姉にとってもそれは初めて聞く事実だったようです。
好奇心旺盛な姉は、確認のため母にそのことを聞きました。そのせいで、僕は母から叱られました。
母にとってそれは、あまり触れられたくないことだったようです。
(現実の)弟が生まれるまで、僕はただひとりの男の子だったので、親は僕に期待をかけて育てたようです。
しかしその期待を裏切るように、子供の頃の僕はとても内向的で、他人と接することを極端に拒みました。
親はせめて人並に友達が出来るようにと、同い年の子が参加するようなイベントに、よく僕を連れ出しました。
しかし、人と話すことに苦痛以外の何者も感じなかった僕は、友達を作ることもなく、家でひとり本を読む毎日でした。
母の話を聞いてから2,3年ほどして夢を見ました。
2階の自分の部屋で寝ていた僕は、明け方目を覚ましました。階段の踊り場のところに誰かいます。
僕は半分身を起こして、そこにいる人を見つめました。
電灯を背にしているため顔はよく分かりませんが、それは僕と同じくらいの年格好の男の子のようでした。
不思議なことに、彼に対する警戒心は全く起こりません。彼も、僕が起きても逃げることなく、こちらを見て佇んでます。
僕はその子に二言三言何か話しました。彼も同様に話しかけてきました…。
起きてから僕は、それが本当に夢だったのか不思議に思いました。
夢と呼ぶにはそれは非常にリアルだったからです。
それに、僕が彼に親しげに話しかけていたことが気になりました。
人見知りの激しい僕が、彼とは自然に会話をしていたのです。まるで何年も前から知り合った仲であるかのように。
何を話したかは思い出せません。
しかし、それまでに人と話していて味わったことのない暖かい気持ちが、目覚めた後にも残っているのを感じました。
その夢を見た頃からだったでしょうか。遅まきながら僕にも、心の内を話せる人が二人、三人と出来ていきました。
高校時代には、今でも一番の親友と言える友達とも巡り会えました。
その友達と、ある時自分の見た不思議な夢について話し合っていました。
僕は、小学生の頃に見たその夢の話をしました。
話し終わってから、それ以前に風呂場で母から聞いた生まれなかった弟の事を、ふと思い出しました。
僕はそのことを友達に告げ、こう話しました。
「ひょっとしたらあの男の子は、その弟なのかもしれない…」
夢のことを思い出すことはそれまでにもありましたが、そのように考えたことはそれまで一度もなかったのです。
しかし、言い終えてから僕は、その考えがとてもしっくりと自分の中に収まっていくのを感じました。
あれからもう何年も経ちます。気が付けば僕は、人の世話ばかり焼きたがるお節介野郎になっていました。
時々あの夢を思い出しますが、それが本当に僕のもうひとりの弟だったと断言できる自信は、今の僕にはありません。
しかし、それをあっさり否定することに、なぜかしらためらいを感じることも、また事実なのです。
[Q-T@]
いいキッカケでしたね。夢だからといって簡単に忘れる事はできませんね。
それは12年前、私が19歳のときでした。
私は静岡県にある実家の自室で布団に入っていました。
すると窓の外で、フウフウ唸る声が聞こえるのです。割に温かい2月の夜でしたから、私はそれが盛りの猫の鳴き声なのだと思いました。
あまりにうるさいので、窓を開けて猫を追い払おうとしたのですが、窓の外には何もいません。それでも相変わらず声だけは聞こえてきます。
ステレオをヘッドフォンで聴くように、その音は右に左に動きます。
私は窓を閉めて再び布団に入りました。
でも、音はやみません。それどころか、どんどん大きく近くなってきました。
もう窓の外ではなく、明らかに部屋の中で音が聞こえます。
そのうち枕元までやってきました。
不思議と怖くはありませんでしたが、目を開けてはマズイのだという感じがして、私はずっと目をつぶっていました。
しばらくすると、その声というか音は、私の頭の上に乗ってきました。
重みと生臭い匂いを感じました。金縛りと似ていますが身体は自由に動きます。
ただ、何か大きな獣が、身体に乗っているという感じなのです。
やがて、そのうなり声は私の脚の方に移動し消えました。
私は明かりを点け、時計を見ました。夜の1時45分でした。
それが何だったのか、私は今も不思議に思います。金縛りの体験とは違うと思っています。
[佐々宝砂@]
けだものの匂い!? 草木も眠る丑三つどきに近かったわけですね…。
まだ4歳だった小さな姪は実家に来ると、はしゃいで走り回っていました。
2階に走って行って帰ってきたときに、私の母にこう言いました。
「しー、静かにして…」
なんで?と母が聞くと、「2階で男の人が寝てるから静かにしなきゃ駄目」だと言います。
私の部屋は2階なので、母は私が寝ていると思ったようですが、そのとき私は外出して家には居ませんでした。
母がどんな人が寝ているの?と聞くと、「白髪のおじいさんがベットで寝ているの」と言いました。
2階にベットは無いし、何か冗談を言っているのだと母は判断して、その時はあまり気にしていなかったのです。
しかし、後で考えると、その日は祖父の命日でした。
祖父は私が田舎へ遊びに行っていたときにベッドの上で亡くなりました。
しかも、姪はもちろん祖父に会った事はないし、白髪であることも知りませんでした。
こんなことってあるんですね。
[KORO@]
そんなことってあるんですねぇ。きっと。
滞在は1週間弱だったのに、私が日本にいる間に立て続けに親戚3人の不幸がありました。
まるで一家が揃うのを待っていたかのようだね、という話しを家族とし、そのまま戻りました。
そして同じく去年の10月末。まだ半年しか経ってないのになんだかまた日本に帰りたくなり帰国したところ、今度は祖父が亡くなりました。
虫の知らせと言えばよいのですが、でもなんだか私が帰ったから、亡くなってしまったような気がしてなりません。
全く霊感とかなんてないのになぁ…。
[うー@cacbjabdb]
4人とは…。偶然ということにしておきましょうね。
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