不思議小話
第23部


  1. 97年8月16日、長野県に旅行に行った。
    そして、長野県にある善光寺。
    その本堂に暗い地下がある。
    電気のない真っ暗闇の地下を、ただただひたすら歩いて、壁にある鍵を触ると「良い結縁」に恵まれるというもの。
    毎日たくさんの人が行列をつくって、その鍵に触ろうと地下に入っていく。

    私も入った。
    そしてそこで何かが私の足首を横からベロッと舐めたのだった。
    犬!? まさか…後ろは長い人の列。
    真っ暗で何も見えないが、犬が入れる筈はなかった。
    明るくなって外に出て振り返ると、もちろん犬もいない。
    不思議だ。

    ちなみに、もっと不思議だったのは、舐められた感触があった私の足首はしっかりと靴下で覆われていたことだった。
    確かに肌を舐められたのに。
    あの狭い地下廊で大人がかがんで、わざわざ人の足を舐めるはずもなく。
    しかも子供はいなかったし。
    一体あの感触は何だったのだろう?
    というわけで、私のほやほや怪奇体験?でありました。
    [レイ@qmvntjy]
    ホヤホヤでしたね。

  2. 夢というのは不思議なものです。
    母が見る夢はよく当たる。
    一般に「ヘビの夢は性的な欲求の現れ」とか言うが、母の場合は思い切り「良い事の起こる」前兆なのだという。
    それも、普通のヘビの夢ではいけない。
    身体にとぐろを巻いているのが良いのだという。
    母は、以前そんな夢を2回見ている。

    1度目は高校の入試を受ける日。案の定受かった。
    もう一度は、抽選で購入できるマンションに当選した日だった。

    ヘビがとぐろを巻こうとしたのだが、巻かなかった夢を見た日。
    母はマーケットでクジを引いて1等賞を当てた。
    驚いて商品を見ると、センスの悪いヘビの置物だった。
    「1等賞はヘビの夢で良い夢には違いないけど、やっぱりヘビがとぐろを巻かないから、あまりいい商品じゃなかったのよね」とか言っていた。
    本当か!?

    ちなみに私も不思議な夢はよく見る。
    バスの運転手と一生懸命話し込んでいる夢。
    これは「海外旅行を暗示」しているのだという。
    それから3日後、懸賞でフランス旅行ご優待が当たった私。
    [レイ@qmvntjy]
    暗示は後から気がつく(思い当たる)のが殆どですね。

  3. これは、つい最近の話です。
    私の家に友人が遊びに来た日、あまりにも暇だったので夜中の3時頃に皆で怪談を始めました。
    私は、昔からそういう方面の事にけっこう縁があったので、ほとんど話すのは私一人。

    そして話し始めて15分程たち、そろそろ盛り上がってきたかな…と思ったその瞬間!!
    バキーン!!
    という、すさまじい金属音とともに、机の足が一本はじき飛んだのです。
    一瞬、目が点になる私たち。

    その後、一人の子は泣き出すし、皆パニックになってしまって、とんでもない騒ぎになってしまいました。
    やはり、面白半分にそういう話しは、するものではありませんね。
    [牛骨エミコ@203136041]
    まるで、Web百物語の最期を予感させる話です。

  4. ある日、女の子が入院してきた。
    看護婦をしている友達が、その女の子に点滴の用意をしている時だった。

    昨日ね、夜中にお爺さんが来たんですよ。
    え?
    白髪でちょっと痩せたお爺さんが「夜遅くにすいませんが、私の杖がここになかったですか?」って聞くのよ。
    二人で探したら、ベッドの下にお爺さんの杖があったから、それ渡したんです。
    「これが無いと困るんですよ。ありがとう」って、そう言って病室出てったんだけど、あのお爺さんは何号室の人?

    とても、2日前に亡くなったお爺さんです、とは言えなかったそうな。
    [レイ@qmvntjy]
    人知れず隠れている遺品。櫛は拾ってはいけませんよ。

  5. 看護婦をしている友達は言う。
    「ほら、よく病院とかで出るっていうでしょ? 看護婦が体験するとか」。
    うんうん。
    「あれね、そうやって言われるだけあって本当に出るんだよ」。
    ゲッ…。
    そう言って話してくれたお話。

    その日は夜勤だった。
    急患もなくひっそりと静まり返った院内は、夜にもなると廊下も真っ暗。
    非常口の明かりだけが不気味に光る嫌な雰囲気。
    先輩看護婦は懐中電灯を持つと、いつものように見回りに。
    そして霊安室の前に来た時だった。

    霊安室のドアの奥からガタッという音が聞こえたそうな。
    やだ、先輩は妙な予感に恐怖を感じながらも恐る恐る霊安室のドアを開けた。
    そこには昼間亡くなった患者さんが、1人安置されている筈だった。
    ドアを開けて電気を点けて、彼女の顔は青ざめた。
    ベッドの上に寝ている筈の患者さんが、半分起き上がろうとした姿勢のまま固まっているではないか!
    きゃぁぁぁっ!
    彼女はそのまま電気も消さずに、一目散にナースステーションに駆け戻った。

    「か、か、か…(患者さんの身体が)」と言いたいのが言葉にならない。
    事情をようやく話したが、皆は笑って相手にしてくれない。
    仕方ないわねと、友達が先輩に付き合うことに。

    下に行ったが半分開けっ放しの霊安室に見えるのは、昼間と変わらず寝たままの仏様。
    ただ、少し不信に思ったのは、仏様の顔にかかっている布が少しずれていたことだった。
    友達は震える先輩を戸口に立たせたまま、そのずれた布をそっと元に戻した。
    ほら、なんでもないわよ。
    そしてそのままナースステーションに。

    戻って数分したろうか。
    今度はナースコールがかかった。
    あれ? 見るとその部屋はさっき霊安室にいた患者さんの部屋だった。
    いや…、私行きたくない。
    恐怖におののく先輩の代わりに友達が行くことに。

    病室のドアは閉まったまま、シン…と静まり返っている。
    静かな筈よ、誰もいるわけないんだから。
    そう言いながらドアを半分だけ開けたところで友達の顔は真っ青になった。
    誰かいる!
    病室のベッドにさっきの患者さんらしき人影が、後ろを向いたまま正座しているではないか。
    ひっ! 彼女はそのままドアを強く締めると飛んで帰った。

    やっぱりあるのね〜そういうの。
    「…」。
    そう言いながら、看護婦をやっている友達を私はすごいと思う。
    [レイ@qmvntjy]
    どこにでもある不気味なナースコール。その正体とは?

  6. 会社の仕事で大井町に行きました。
    その時、出向先で知り合った社員の人から聞いた話です。

    友達の家に痴呆症のおばあちゃんが住んでいたそうです。
    友達とその兄と両親、それにおばあちゃんです。
    おばあちゃんは家族から世話を面倒がられてそのまま老人ホームに送られて、やがて亡くなったそうです。
    そしてその家には仏壇ができたのですが。

    うーん、とうなされたまま原因不明の高熱に倒れた兄。
    病院に行ったが原因がわからずにそのまま入院。
    家族は心配して必死に看病するのだが、どうしても熱は下がらない。
    そのうち兄は意識不明の重態となってしまった。
    体力はどんどん弱まり、数日で危篤状態に。

    困り切った母が、わらにもすがる思いで霊媒師の所に行ったのはその時のこと。
    行くと、母が何も話さないうちから霊媒師の顔が曇った。
    「仏壇、あるでしょ?」。
    はい?
    「家に仏壇。おばあちゃんの」。
    え? あ、ありますけど。
    「全然手入れしてないね? お墓参りにも行ってないんでしょ?」。
    は、はぁ…。

    霊媒師は困り切ったような顔で母を見る。
    「おばあちゃんがね、世話をしてもらいたがってるんですよ。ちゃんと仏壇もきれいにしてあげないとね。
    息子さんが死ねば、お墓参りも仏壇の掃除もしてもらえると思って息子さんを連れていこうとしてるんですよ」。

    生前も死後も世話をしてもらえなかったおばあちゃん。
    とても寂しかったのでしょう。
    仏壇の掃除とお墓参りをしたところで、兄の病は嘘のように治ったとか。
    [レイ@qmvntjy]
    お互い肉親同士なのに…。

  7. 4回目の投稿になります。
    うちの小学校、高校と話して、ふと思い出したのですが、今日は中学校での話を…。

    うちの中学は、坂が急なので有名です。
    3年生でさえも、上るのに5分はかかるという代物。
    さて、これは後輩から聞いた話です。

    冬の、朝の登校時間の出来事でした。
    その日は、雪の降った翌日で、路面は凍っていたそうです。
    「危ないなあ」と思いつつ、いつもの道をひたすら上ろうとしたとき、トラック(といっても、八百屋さんが配達か何かに使うようなもの)が、車輪にチェーンをつけているにも関わらず、スリップして後ろ向きに落ちていきました。
    「あらあぁぁ」と思っていると、下でドンッと派手な音。
    スリップして横転したのかと思いきや…、なんと、うちの隣、正確には向かい側の高校の生徒がはねられたというのです。
    その高校は自転車通学も可で、その自転車置き場にどうやら、そのトラックが突っ込んだようです。
    一人の少女が亡くなったとの話を聞きました。

    そして、それからだそうです。
    その坂道の下に、血まみれの少女の幽霊が現れるという噂が広まったのは…。
    そして、その少女の怨念がさせるのか、坂が悪いのか、とにかくそれからというもの、その下では事故が多発しているそうです。
    聞けば、死に至らないまでも、当て逃げ・接触事故は、以前と比べ物にならないほど増えているということです。
    くわばらくわばら…。
    [かえで@infoweb]
    事故と少女との関係。謎が深まるばかりです。

  8. 私が出張で、豊橋の「○○○○○○豊橋」に泊まった時の話です。
    もう4年くらい前でしょうか。
    なんたらタワーとか言う新しい方の24階の、ダブルベット付きのデラックスな部屋を、ラッキーな事に一番安いシングルの値段でいいと言ってくれたんです。
    女性二人だったのですが、一部屋づつ隣同士の部屋に泊まりました。
    確か224号室だったでしょうか?
    とにかく製氷機の隣の部屋で、夜中も氷の落ちる音が「ガラガラ」言って、うるさかったのを覚えてます。

    仕事から帰って来て「ああ、疲れた〜」と一人で横になってると、部屋の入口付近の小さなライトが消えるのです。
    「?」と思って、電気をつけようとするとつきます。
    また戻って横になってると、ついたり消えたりするのです。
    私はてっきり「デラックスな部屋だから、感知タイプの電気で、きっと何かに反応してしまってるんだわ」くらいにしか思わなかったんです。
    ただ、「疲れたな」と言ったり思ったりすると、電気がチカチカするんですよね。

    3日間泊まりましたが、帰って来て職場の人にその話をすると、みんな「よくそんな部屋に泊まれたね!」って驚くんです。
    確かに格安で泊まれたけど、うちの会社はよく利用してたからと思ってたんですが…。
    まあホテルには、つきものの話ですよね。

    とにかく初めての出張でデラックスな部屋だったので、舞い上がってしまって、もしかしたら他にも怪現象が出てたのかも知れないのですが、全然気付きませんでした…。
    [くろぴん@tpoz]
    安いところは要注意かな?

  9. 子供の頃から変なものが見えるんです。
    それは、細菌を顕微鏡で拡大したようなものが目の前を横切って行くのです。
    それは、触ろうとしても触れません。
    また、他人にも見えていないようです。
    小学生の頃、それを捕まえようとしていると、友達が何してんねんという目でみていました。
    親に話しても相手にされなかったと思います。

    それは、透明で向こう側が透けています。
    それに、実際に浮かんでるというより、目の中を横切っているような気もします。
    幼稚園の頃から不思議に思ってることなんですが、目の前を横切っている物は何なんでしょうか。
    [じゅごん@202238094]
    意図的(目をグリグリと手でこする)にやれば、私にも見えるんですが…。
    情報交換に、フォロー記事があります。

  10. 前の会社の課長の話。
    大学時代の友人に、いわゆる「霊媒体質」の人がいたそうです。
    突然ぶっ倒れて起き上がった時には、別人格になってるって奴。
    いわゆる取り憑かれた状態ですね。

    それが、本当に霊が原因か、多重人格なのかは判らないけど、月2回から4回くらいのペースで、そういう状態になったそうです。
    飲み屋なんかで突然「暗い〜。助けて〜」と女の声で叫ばれたり、やっかいなところもあるけど良い奴だったので、結構仲良くしていたそうです。
    そして大学も卒業し、お互い就職し、段々疎遠になっていった、ある日の夕方。

    「すみません。警察ですが。○○さんについてお伺いしたいんですが」と訪問者。
    かの友人が、ビルの屋上から飛び降りたらしい。
    自殺だと思うけれど、不審な点があるらしいのです。
    「どういった所が不審なんでしょう?」と尋ねた課長に、その刑事さんか警察官は答えました。
    「普通、自殺者って靴を揃えて飛び下りるんですけれどね。彼の場合は走ってきて、脱ぎ散らかしたように、靴が飛び散っているんですよ。衝動的に飛び降りたとでもいう様子でした」と言ったそうです。

    課長は警察で何も説明できなかったけど、彼の体質を考えると、不本意な死だったんじゃないかと、心に引っかかるんだそうです。
    ちょっと怖い話でしょう?
    [ルナティック@infoweb]
    とても怖いですよ。(^^; 体が勝手に動いて死ぬなんて…。


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