それは真夏のある日、所用で大阪に友人と出かけたときでした。
大阪のあるホテルに泊まったのです。
一緒に行った友人は強烈に霊感の強い人で、強すぎて安定しないので、ちょっと修行をしているところでした。
彼女と二人、ツインの部屋で並んで就寝したのが夜中の零時頃で、よほどのことがない限り一度寝たら起きない私ですが、その日は3時きっかりに眼が覚めてしまいました。
なにやら、身体の左側が寒いのです。
これは、霊を感じるときによくあることなので、いるのかなぁ…と思いつつ、もう一度寝ようとしましたがダメでした。
特に左足が冷たく、右足とはかなり温度差がありました。
時々ラップ音が響く部屋の中で、苦しそうに寝返りを打つ友人が5時頃、眼を覚まして言いました。
「瀬戸内みたいな風景の場所で、何度も入水自殺する夢を見た」と。
彼女は通りすがりだったらしいその霊に引っ張られ、ついでに一緒にいた私がアオリを食らったのでした。
ソバージュの綺麗な女の人で、ひどく悲しそうだったと言います。
しかし、友人の左足首に残った紫色の指の痕を見ていると、悪意のあるものだったのでしょう。
彼女が少しでも身を守るすべを覚えていてくれて、良かったと思います。
[kirin@s]
奇妙な痕。不思議なものです…。
当時、私は月曜日にいつも6時のバスに乗り、水泳教室に通っていた。
そんなある日、その帰りのときだった。
私はいつも通りバス停でバスを待っていた。
ふと、視線を転ずると、タクシーが目に入った。おかしなタクシーだった。
周りの車を遥かに超すスピードで走っていたからだ。
そのタクシーを、僕は何ともなしに見ていた。
と、そのとき突然それが僕の所に猛スピードで突っ込んで来たのだ。
考える暇もなく、体が後ろに飛んだ。
あと一歩反応が遅れていたら、間違い無く轢かれていた。
運転手は言った「いや、なんか知らんがあんたが手を振るのが見えてな。そしたら勝手に車の方が動きやがったんや」
その時、思ったものだ。嘘をつくならもっとまともな嘘を付けよ。
私は手など振っていないぞ。それに小学生にタクシー代を払えるような小遣いがあるわけがないではないか。
一体、誰が手など振ったのだろうか?
[師走@s]
車が勝手に動くとは。危なかったですね。
階段を何人もの人が降りて行きます。
私の少し前の人の背中に黒い靄が浮かびました。
「憑かれたな」と誰かが言いました。
そのうち、私の背中が重くなりました。見なくても、自分も憑かれたのだと分かりました。
後を見る勇気はありません。普段宗教など馬鹿にしている私ですが、この時は「南無阿弥陀仏」と何度も唱えました。
徐々に背中は軽くなりました。
目が覚めて「全ては夢だったのだ」と分かりました。でも、動けないのです。
目の前の箪笥は確かに現実にあるものです。
その箪笥に、ひらひらと白い物が漂っていました。
「お兄ちゃん」と声がしました。私は妹や両親と同居していますが、妹の部屋は背後にあります。
しかし、声は前方の白い物から聞こえました。
このままだと、どうなるか分からないと思い、全身に力を入れて動きました。
金縛りは解けました。確かに目の前に箪笥があります。白い物は消えていました。
よくよく考えてみましたが、夢の中の出来事と金縛り中の出来事とは関係があったのでしょうか?
私は金縛りにはよく遭います。これまでに、枕の上の方から白い手が伸びてきたり、私の地方の言葉ではない方言で、よく分からない言葉を話しかけられたことがありました。
私の部屋には何か住みついているのでしょうか…。
[りょーたろー@i]
夢と現実の狭間。曖昧なところに何かが…。
一つ目は、中学3年の時。学校から家に帰って来た私に、父がいきなり「おまえ氷のう、どこにやったか知らんか?」と言いながら、部屋でゴソゴソ捜し物をしています。
聞くと、妹が39度の発熱で寝込んでいて、氷で冷やしてやりたいのに氷のうが見つからない、ということでした。
当時、私は氷のうという言葉を知らなかったので、氷まくらの親戚だと理解しました。
が、姿形がわかりませんので「全然知らん!」と言いながら、父の探し回る姿を眺めていました。
「いつから探してるのかな?その間、妹はただ寝てるだけで可哀想だな」と思った時、なぜだか急にゾクッとして「瞑想をすると見つかる!」と確信したのです。
そこで私は、馬鹿馬鹿しいとも思わず、そのとおり瞑想してみようと目をつむるとすぐに、ある映像が浮かんできました。
それは、カラーで円形。その周囲が真っ黒のもので映像の縁がぼやけていました。
その映像とは、自分の目で見ている光景で、私が戸棚の前にいて、引き出しを開けて奥を探ると青と水色二色の縞模様で球形のものを見つけるというものでした。
その引き出しが何処かもわかったので「お勝手場の食器戸棚の右側の引き出しにあるのが氷のうなの?」と言うと、父が早速探し当てました。
そして「何でこんなとこにしまってあるんだ?おまえがしまったのか?」と叱られました。
「そんなもんが家にある事も知らんのに、しまえる訳無いがね」と言いつつ、今の経緯を話して、二人で不思議なこともあるもんだと思いました。
見つけてから、そういえば「氷まくら」なら家にあったがねと思いつき、父に聞いてみると、既に妹が使用中でした。
二つ目は、更にくだらない事ですが、私の高校入学式に母と行った時のことです。
式典も終わりに近づいた頃、舞台に教頭先生があがり「皆さんのクラス編成は、今後ろの壁に張り出しますので、確認してから帰って下さい」とおっしゃいました。
その時、何というか、ひらめくというか、今思うとパソコンにインプットした様な、電気がビリッと体を走ったような感じで「1年4組」というのが浮かんできました。
そして絶対に4組という確信があって、思わず「僕、4組だから、4組から見ようね」と母に言いました。
そして壁に張り出された1年4組の名簿に私の名前があるのを見て、母は、ちょっと体がブルブルっとしちゃったそうです。
三つ目もどうだっていい事です。結婚して間もない頃、新居の鍵を無くしてしまいました。
スペアがあったので別に不便でもないので「どこにいったのかな?」と気にはしていましたが、適当に探す程度で、そのうち出てくるわ、と思っていました。
半月ほど経った頃、夢を見たのです。その内容は、私が海に潜ってサザエを探していると…。
暗い海の底に光るものがあり、なんだろうと近づいてみるとミッキーマウスのキーホルダーに付いた家と車の鍵で、まさに無くした鍵でした。
それをつかんで、とても明るい水面に向かって浮上しようとした時に目が覚める、というものでした。
「今日見つかるかも!」と思いながらベッドから出て、ちょっと気になったテレビの後ろを見てみると、見事ミッキーのキーホルダーと鍵を見つけました。
この時、私が探していたのは別に鍵ではなくて、ミッキーのキーホルダーだったことに気がつきました。
最後は、ただの夢なのですが。
私の学生時代に仲の良かった女の子(付き合っていたわけではありません)が、半年ほど前に病気で亡くなっていたことを知りました。
家内と一緒に彼女の家を訪ね、仏壇にお線香をあげに行った日の夜の夢です。
今まで知らずにいて申し訳ないという気持ちが見せたのだと思います。
緩やかな下り坂で、舗装された車がぎりぎりすれ違うことができる幅の道が真っ直ぐ延びていて、その先がだんだん暗くなっています。
道の両側は、草むらが少しあってその奥が森になっていました。
この道の真ん中に私が立っていて、周りに誰もいません。
ちょっと寂しいなと思いつつ後ろへ振り返ると、そちらは急に道がカーブしていてその先は見えません。
そのカーブの先から知らない女性がこちらに歩いてきて、微笑みながら「一緒に行こう」と私の手をとり、真っ直ぐの道を薄暗い方へ向かって歩き出しました。
私は、このままあの先へは行ってはいけないと思ったのと、その女性がこの世の人ではなく、独りぼっちで可哀想だと思ったのです。
そこで、立ち止まり、合掌して般若心経を唱えることにしました。
唱えているうちに、女性の表情は笑顔から困惑に変わり、最後にとても寂しい顔に変わりました。
そして唱え終わると同時に目が覚めました。
不思議というか面白いのは、隣で寝ていた家内が私がぶつぶつ寝言を言っているのを背中で聞いており、随分長い寝言だなと思ったそうです。
家内はお経はあまり知りませんが、さすがに「ぎゃーてー ぎゃーてー…」と聞き覚えのある台詞を言うので、これは般若心経?と思ったそうです。
寝返りをうち私を見ると、私は寝ながら合掌しており、これはただごとでは無いと思い、恐る恐る起こそうとしました。
その時、私は夢の中で丁度「ぼーぢーそわか」と唱え終わったところだったので、家内が私の顔をのぞき込んだ瞬間!
私の目が開いて家内の目をギョッと見たため、家内は悲鳴とともに震え上がり「手を合わせて変な夢見ないでよぅもう!」とひどく叱られました。
夢の中で、般若心経を唱えきった事、寝言もその通り言っていたこと、合掌していたことが不思議でした。
以上が為にならない不思議な体験なのですが、同じ様な事ってありませんか?
[TAMA]
寝言でも、お経ともなると怖いものですね。
神奈川の丹沢山地は有名な心霊スポットらしいです。
地面から伸び出る無数の手が、もの凄い力で登山者の足を引っ張ってくるとか、登山者が遭難に呼び込まれるとか、色々と噂があるようです。
小学生の頃なのでよく覚えていませんが、実は私も丹沢登山の経験ありです。
父は大学時代に登山系のクラブに所属していたらしく、小さい時から父に連れられて、色々な山に登った経験があります。
その中でも、あそこだけは登りたくない場所として記憶しているのは、やっぱり丹沢です。
秋に、父と私と姉で登ったのですが、山の中腹辺りで完全に霧がかかり、知らないうちに道に迷ってしまいました。
暗くなり、わけも分からず、さまよっている時に、ケモノ道と思しき場所に出てしまいました。
そこで、他の迷った登山客と出会い、一緒に協力し合って下山に成功しました。
今、父にその事を話すと、「今まで険しい山にはいろいろ登ってきたが、あの時は初めて覚悟を決めた」と話してくれました。
道に迷った事と霊が関係あるとは思いませんが、あそこは霧が出てくれば迷っても何らおかしくない場所です。
登山に詳しい方と行かれないと非常に危険です。
しかもあまり登山客が寄り付かない場所なので、迷ったら助けてくれる人もいないでしょう。お気を付けください。
今回は霊とはあまり関係ない話ですが、別の意味で怖い体験だったので、紹介してみました。
[ストレプトマイシン]
霊との話は、山での安全の教訓として語られることが多いですね。
あれは昼間の3時くらいでした。
暇だったので居間のソファーでごろごろしていました。
ちょっと眠気が襲ってきたので寝ようとしたのですが、どうも寝つけません。
そして、ふっと気づくと体が動かなくなっていました。
僕は、「20歳になるまでに霊の体験をしなかったら一生体験しない」って言われていたので、そんなに恐がったり驚いたりしませんでした。
しかし、その後に妙な声が聞こえ始めてきました。
最初は人が溜め息をつくような…。更に、人の苦しむときのような声に変わってきて驚きました。しかも、一人ではなくて大勢の声でした。
ものすごく恐怖感が沸いてきてどうにか体を動かそうと努力したんですが一向になおりませんでした。
そして、声が遠ざかると同時に体が動くようになったんですが、後ろの首から背中にかけて物凄い違和感と痺れが襲ってきました。
近くのソファーで、犬がきょとんと僕の方を眺めていました。
これが僕の初霊体験です。
[nao@]
犬は、他に何かを見ていたのでしょうか…。
どんな人で、何故私を追いかけてくるのかは夢なのでわかりませんが、最後は必ず刃物で切りつけられます。
そして、切りつけられた後に目が覚めるのです。
目が覚めると必ず右手人差し指にうっすらと、刃物で切られたような傷があります。
その傷は数日で治るので、私自身もあまり気にはなりません。
でもその夢を見て起きると必ず傷があり、どんなに記憶を辿ってもその傷に関しては身に覚えがありません。
唯一わかるのは、その夢のことだけなのです…。
[tr2]
引っ掻き傷ではなく、切り傷なんですね…。
叔母は昔、普段歩き慣れた道を、出かけ先から家に帰る途中、着物の膝下が血で汚れている事に気がつきました。
痛みが後からくると、慌てて裾をまくり、傷口を見たそうです。
そこには、おびただしいほど流れる血と、内側から盛り上がった肉が…。
足を引きずり、痛みに耐えながら家につくと、それを見た親が「かまいたちだねぇ…」と言ったそうです。
「かまいたちって?」
「自然界には、時々真空状態になっている所があるんだよ。かまいたちっていうのは、それが移動してるんだよ。
そこに、人が入ってしまうと、神隠し、とか言うねぇ」親は、そう答えたそうです。
叔母の膝には、今でもその傷が残っています。少しえぐれた様に、ヘコんでました。
それを聞いてから、私は少しビビってます(照)
だって、移動してるんでしょ! ちなみに大きさも変わるらしい…、いや〜んッ!!
[Hana@]
竜巻のように目に見えるのでしょうか…。
その先生は私の父と同郷です。
彼が子供の時には近くに丘があり、その丘には木がびっしりと生えて森のようになっており、その頂上には沼と、ほとりには大きな木が生えていたそうです。
その森や沼には近づくなと、周りの大人には言われていたそうですが、当時小学生だった先生とその幼なじみは、沼で魚をとろうと出かけました。
そこは、うっそうとして昼でも暗い森でしたが、頂上へ着くと開けて、明るい所だったそうです。
大きな木の脇には小さな社があって何かが奉ってあったそうです。
彼らは魚取りに夢中になっていましたが、先生が気づくと、独りになっていました。
先生は友達が沼に落ちたのかと思ったそうですが、そんな物音はしないし、水面も静かだったのです。
そして、「先に帰ったんだな」と思い、そこから立ち去ったそうです。
ところが、その夜、その友達の両親が家にやって来て、彼がまだ帰ってない事を告げました。
先生は両親から、昼間どこに行ってたかを問い詰められ、仕方なくその丘に行っていたことを言いました。
もちろん、親から大目玉をくらったそうです。
結局、その友達は近所の人や消防団の人達の捜索の甲斐なく見つかりませんでした。
ただ一つ、遺留品として見つかったのは友達の靴だけでした。
その靴は、沼のほとりの小さな社の中に、つま先と、かかとを合わせた互い違いに置かれていたそうです。
その後、その友達の行方や手がかりは何ひとつ出ず、年月が過ぎ、友達の両親も捜索を断念し、先生は大学へ行くために東京へ行ってしまいました。
夏休みで帰省したある日。その日が彼のいなくなった日だということを思い出し、友達の家に行ったそうです。
友達の両親は、自分達の息子は死んだものだと思い、奥の座敷に彼の仏壇を置いていました。
先生は、線香をあげてやってくれと言われたので、奥座敷へ行きました。
座敷の襖を開けた途端、すごい量の冷たい風が先生と、そこにいた友達のお母さんに吹き付けたそうです。
先生が目を開けると、そこには当時の姿のままの友達が立っていて、ニコっと微笑むと、すっと消えたそうです。
目の錯覚か、思いこみだと思ったそうですが、横にいた友達のお母さんは泣いていたそうです。
「息子に逢えた」と。
それ以来、先生も帰省のたび友達の家に行きますが、彼は出てこないそうです。
「彼はあの時やっと帰ってこれたんだよ」と、僕らに話してくれました。
実際に、彼が行方不明になった時、地元の新聞にも載った事件だそうです。
[とくとく@s]
今頃、彼はどうしているのでしょうか…。
オートバイ仲間とツーリング中でした。
走行中なので爆音がヘルメットを通して聞こえます。ただ、主が不明の声が聞こえたのです。
一回目は「うおっふぉん」初老の男性の咳払い。二回目は「あははは」家族団欒のような笑い声。
なお、両方とも全く別な日です。
はっきり聞こえるのです。思わず振り向きました。
まるで、同じ部屋にいる人が咳払いしたり笑ったりしているような、ヘルメットの内から聞こえてくるような…。
でも耳元で発せられてはいない声だったのです。近くを走行中の車輌はいませんでした。
オートバイの運転に集中していたので夢をみるわけはありません。
恐いという思いはなかったのですが、不思議でしょうがありません。
どなたか、こういう現象が起こり得る理由をご存知ないでしょうか。
[恐い話が好きだけどとても怖がり]
ベンチレーションの蓋とか、風圧が関係するのでしょうか。
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