数人の友達とともに宿に着き、さあ、風呂だっていうことで、みんな風呂へ出掛けるんだけれども、自分だけ野暮用ができてしまい行きそびれてしまった。
みんなが部屋へ帰って来た頃、一人で風呂へ行くことになったそうです。
廊下へ出て、部屋の扉を閉める。
そして振り返ると、そこに浴衣を着た若い女性がいる。
たった今、自分が部屋から出て見渡した時には誰もいなかったのに。
女性は自分を追い越してロビーの方へ向かった。
浴場もそちらなので、自然と追うかたちになる。
女性から目を離せないままロビーまで来ると、彼女は観葉植物の影の辺りで姿が透けてきて、そのまま影に溶け込んでしまった。
「普通さ、ユウレイって眠ってる時に見たって話が多いけど、オレその時もちろん起きてたしさ、酒も飲んでなかった」と彼は言います。
さて、学校で生徒達と怪談話になった時。
「おれ、T温泉の○○旅館で…」と話し始めると、生徒の一人が「先生、ひょっとして偶然が重なって、自分一人だけで風呂場に行くはめになっちゃったんじゃないの」
「伝説」があるそうなんです。その旅館には。
数人で泊まると何故か、一人で風呂へ行くはめになってしまう者がある。
で、その人が「見て」しまうんだとか。
その生徒さんは、数人から同じ話を聞かされたことがあるという地元の子だったということです。
[さかピ@]
置いてけぼりをくわないようにしないと…(^^;
私は1才頃から高校を卒業するまで、千葉県の八千代市という所に住んでいました。
その土地はいわゆる新興住宅地で、当時はまだ家の周囲にも空き地や緑が沢山あり、身近に自然を感じられるのんびりした環境でした。
私の家は築20年ほどの小さな庭のついた二階建ての一軒家で、両隣は駐車場と空き地があり、大通りから500mほど中に入った閑静な場所にありました。
当時私は高校2年でした。
海外ものの推理小説が大好きで、その日も翌日が休みということもあり、夜中まで居間でゴロゴロしつつ、ひとり本に夢中になっていました。
居間はベランダを通して庭に面した位置にありました。
それは夜中の3時すぎに起こりました。
辺りは完全に寝静まったとても静かな夜でした。
それが突然、遠くの大通りから不思議な音が聞こえてきました。
その音は、強いて例えるなら中国のドラの音のような感じでした。
「何の音だろう?」と本を一旦置いて耳を澄ますと、その音は「ジャン、ジャン、ジャン!!」と立て続けに激しく鳴りつつ、もの凄い速さでこちらに近づいてきました。
何の音だかわからず、とてもイヤな感じでした。
と、その音は目の前の庭に入ってきて、ちょうど部屋の真横あたりの場所でピタッと止んだのです。
その瞬間、全身がゾッとして「怖い!」と思いました。
そして慌てて立ち上がった途端に、オルゴールが「ポロロン」と鳴ったのです。
そのオルゴールは、ガラス戸付きの飾り棚の中に置いてあって何年も触っていないものだったのに。
その後の私はすぐ外にいる「何か」の存在とオルゴールの音にびっくり仰天、パニック状態で家中の電気をつけまくりました。
そして、2階にかけ上がって元気な音楽を流し、両親を叩き起こしました。
が、両親には全く相手にされず、仕方なく布団をかぶって寝ました。
日頃から変なモノを見る話を私がする事を、両親はあまり快く思っていなかったようです。
翌日の昼間、くまなく庭を確かめましたが結局何も変わったことはありませんでした。
オルゴールにも飾り棚にも特に異常はなく、家族は全く信じてくれませんでした。
寝ぼけたんだろうとか言われて一笑にふされてしまいました。
でも、本当に起きた事なのです。
だって、その時の私は完全に覚醒状態で本を読んでいたんですから。
[りむ@pe]
派手なラップ音だったわけですね。
それにしても、沢山いらっしゃるんですね。不思議体験をしている方が。
ちょっと心強い感じがしますね。なんせ、10代の頃は本気で寝るのが怖いと思うほど、怖い体験してたりしたもので。
でも、今回の私のお話は不思議でちょっといい話です。
これは数年前に他界した私の祖母の体験です。それは祖父がとうの昔に他界して祖母が地元の敬老会へ出席した時のことです。
祖母はとても信心深い人で、毎朝晩、そして何かニュースがある時など必ず仏壇にお線香をあげて、亡くなった祖父や観音様に対話するようにお経をとなえる人でした。
その日も、敬老会に出席するので、外出が無事にできますようにとお祈りをして出かけたそうです。
ただ、その日は一緒に行くはずのお友達のおばあちゃんの都合が悪くなり、一人で行かなければならなくなり、当時すでに70後半だった祖母は外出が少し不安でした。
とはいえ、好奇心の強い元気な祖母は、楽しみにしていたその会にはどうしても行きたかったんだそうです。
特に念入りに「一人なので護って下さい。宜しくお願いします」とお願いして外出しました。
自宅から小一時間の道のりを、電車を乗り継ぎ会場のある浅草までちょっとした冒険です。
不思議な事はまず地元の駅の改札をぬける時におきました。
祖母が切符を駅員さんに出して改札を通りぬける時(当時は自動改札なんてない頃ですから)、「あれ?おばあちゃんお連れさんは乗らないの?」と声をかけられました。
その問いに「今日は私一人なんですよ」と答えた祖母は、なぜ駅員さんにそんな事を聞かれたのか不思議に思ったそうです。
そして会場に到着した祖母は、まずお弁当とお茶を受け取る為に受付に行くと、受付の人は何故か2個ずつお弁当とお茶を差し出しました。
「一人分余計ですよ」と言って返すと、「えっ、だってお連れさんがいらっしゃるでしょ。遠慮せず2個ずつ持っていって下さいね」と。
結局、断りづらくなって言われるまま2個ずつ受け取り会場に入りました。
会場の中では結構混雑した状態にも関わらず、何故か祖母の隣の席はずっと空いたまま。
その時、祖母は初めて「あー、きっとおじいちゃんが一緒に来て、護ってくれているんだ」と妙に安心したそうです。
会が終わり、外に出てお土産を受け取るときにも、やっぱり二人分。
お弁当の時と同様に「お連れさんの分もどうぞ」と渡されたそうです。
お弁当もお土産も「一人なのでひとつでいいんですよ」と言って受付に返し、祖母はその場を立ち去りました。
とにかく不思議な気分と何とも言えない安心感とともに、祖母は無事、敬老会に出席し帰ってくることができたそうです。
その後、「不思議な事があったんだよ」と言って母に電話があり、私は母からその話を聞きました。
「護ってくれているもの」は存在するんですよね。
そして、何よりも素直に信じる祖母の気持ちがあったからこそ、その存在を感じることができたのかも知れません。
[りむ@pep]
その気持ちが大切ですね。
家から歩いて10分ほどの所に県下有数の海水浴場があります。
そこを東に1kmほど行くと断崖絶壁があります。高さは50mほどでしょうか。
人呼んで『身投げ』。そう、地元ではその崖の付近は『身投げ』と呼ばれているのです。
なんでもバブルがはじけた当時、両手でも数えきれないほどの人が…。
私も以前行った事があるのですが、崖の下から引っ張られるような嫌な雰囲気を感じました。
背筋を走る悪寒。
慌てて帰ったのですが、その間際に感じた人の気配は何だったのでしょうか?
ちなみに夜は闇の不気味さ、真下から聞こえる波の音、人が亡くなったという事実に加え、足場が悪いことによる転落の危険があるため、絶対行かないようにしています。
[βブースト@]
地元でそのように呼ばれているのですか。なんだか…。
子供の頃、ばあちゃんに連れられて、山の中腹にある庚申堂で一晩寝ずに拝む「おこもり」というのに何回か行った記憶があります。
近所の年寄りが主でしたが、色々な昔話、また先人の知恵と言うのでしょうか、狐にあったらどうするかとか、山で迷った、川で流された時どうすれば助かるかなど教えてもらいました。
いま思うと、こういった世代間の知恵の伝承というものが、本当に無くなってしまったのが残念でなりません。
ちなみに、庚申堂におこもりをするのは、人の体の中に天帝(神)様の遣わされた庚申の虫というのがいて、暦でいうと庚申の日(45日に1日ぐらい)の夜になると、眠っている人の口から出てきます。
そして、その人のした行いを天帝様に告げ口をしに行くので、それをさせないように、一晩中起きて拝んだのが始まりだそうです。
不思議でもなんでもないのですが、つい書いてしまいました。
[シナボーン@]
先人の教え。記録しておかないといけませんね。
本物の丸太でログハウスを建てると、かなり高くつくので、JRから払い下げてもらった線路の枕木を使って建てたのです。
もう、お披露目の日から、いきなり出ました。
校長夫妻を含め、その日来ていた30〜40代の大人たち全員が、あまりの異常さにパニックに陥ったそうです。
その後も、二人は、追っ払ってやると頑張りましたが、なぜか電気が全く点かず、ランプの炎も「出る」時にはスーッと小さくなってしまったそうです。
心細くなっている時に出られるのには本当にビビッたそうです。
私がこの話を聞いたのは、その冬のことでした。
校長いわく「いやー、あの枕木が良くなかったんだ。若いねーちゃんとおっさんの幽霊が、ほぼ毎晩出てくるんだ」
二人とも笑い話にしていましたが、Nさんの家で焼肉をご馳走になった時、その話をしようとして、奥さんに本気で二度としないでと怒られました。
人の血と念を、枕木が吸っていたのでしょうか。
街を歩いていて、よく見かけるのですが、枕木を花壇や塀にしたりしていますが、中にはこんな因縁の憑いたものがあるかのも知れません。
ちなみに、このログハウスはまだ倒してないと思います。
[シナボーン@]
炎が小さくなる時は…と言われていますね。
3年で12人の入居者が代わったアパートの一室の話です。
幽霊が出るのですが、3DKの一室の二部屋に出るのです。
そのアパートの担当の私は、まだ出会ってないので、出て行った入居者の皆さんの話です。
皆さん、昼夜を問わず、物音と白い人(真っ白の人の形をしたもの)に悩まされ、夜は休み始めると「金縛り」に遭ってしまい、とても住める所ではないと言って出ていきます。
もちろん不動産屋は、この事は黙って部屋を貸します。
オーナーや現在の入居者の手前、詳細は控えますが、このような話は、この業界では数件事実として存在しています。
[したたか@]
色々あるようですね。
ある休日の朝、のんびりとヘッドフォンで音楽など聞いてると突然CDが音飛びしたの。
鬱陶しいんで音楽をとめると、電話が鳴ってて…。
とってみると通所者一人の訃報。
向こうがどう思っていたかなんて今は分からないけど、その人とはよく関わっていました。
だから「あ〜、こういうのが虫の知らせって言うのかな」なんて思ったりした。それだけ。
[ブギーポップ]
どう思われていたのでしょうね…。
夏の昼頃でしたか、雲ひとつ無い晴天の日、近所の友人たちと3人で家の前の広場(もと高校の跡地)で遊んでいました。
ちなみに家は南向きで前に遮る物は何もありませんでした。
母が買い物に出掛けた為、留守番を兼ねて家の方をチラチラ見ながら遊んでたのです。
ふと玄関を見た時、誰も居なかったのに突然、全身真っ黒な人がパッと現れたのです。何故か不思議に男と思いました。
そして、玄関をガラガラッと開けて、ずかずか家の中に入っていき、御丁寧にちゃんと戸を閉めてから、それっきり出てきません。
驚いた私は友人たちに「今の見た?」と聞くと、引きつった顔で「見た」と答えました。
で、今考えると非常に危険な事なのですが、家の中に入って確かめようという事になり、3人で入って行きました。
誰も居ませんでした。家中の鍵は全て掛かっており開いてるのは玄関だけです。
押入れやら箪笥やら全て隠れることができそうな所は調べたのですが、誰も居ません。
玄関から出たのでは?と思われるでしょうが、あの当時は静かに開けただけでも、けたたましく音が鳴り響くような安普請でしたので、出て行けば当然気付くはずですが全く静かでした。
それに考えると変なんですよ。
いくら黒づくめにしても人間なら立体感というのがあるじゃないですか。
ところがそれが無い。影なら向こうが透けて見えるはずなのにそれも無い。
全く純粋な「人の形の黒」が、いたって自然な動きで我が家に入った訳です。
さすがに尋常じゃないことに気付いて慌てて外に出て、母の帰宅を待ちました。
母に事の次第を告げたのですが、全く信じてもらえませんでした。
気丈な母が自分が調べると言って中に入りましたが、やはり何も無かったです。
その後しばらくその家に住んでましたが一件の出来事を除いては何も起こりませんでした。
いまだに克明に覚えてる出来事でしたが、あれがなんだったのか今もって分からないです。
[おじさん@]
皆が見たものとはいったい…。
A君がそこに引っ越してすぐの時に、さっそく興味津々で訪問してみました。
住み心地は悪くなさそうだ。でも、何となく落ち着かない気もする…。
彼いわく「人の気配がするような気がするんだ。でも、それは火葬場の隣っていう先入観によるものだと思う」
まあ、アパート自体はこざっぱりとしたごくありふれた建物だし、昼間は特別、何かを「感じる」事もありませんでした。
日も暮れた頃、彼と食事からそのアパートに戻ってきたときの事です。
「ジャー、ゴポゴポゴポ…」
玄関のドアを開けるとともに、トイレの水の流れる音が聞こえてきたのです。
あれ?水流れっぱなしだったのかな??
しかし、部屋に入っていくらもしないうちに、水の音は止まりました。
不思議に思ってA君の方へ振り返ると、彼は少し表情をこわばらせています。
聞けば「外からここに帰ってくると必ずトイレの水が流れてるんだ。それから今みたいに、しばらくすると止まるんだよ。これで、もう5回目だ」とのこと。
???どういうことかとそのトイレのドアを開けたときでした。
中から誰か…たぶん若めの女の人…が出てきて、私とすれ違い何処かに消えていった、ように感じたのです。
私はその時その事を彼には言いませんでした。
そこは彼がこれからしばらく住んでいかなければならない部屋だったし。
それにあのこと自体、私の思いこみ、つまり彼の言う先入観がそう感じさせただけかもしれない、と思ったからです。
しかし、1ヶ月とたたないうちに、A君はその部屋を引っ越してゆきました。
話を聞けば、その部屋で、とんでもない事が起きていたのです。
まず、トイレの水の件は相変わらず続いていたのですが、A君自体も、女の人のいる気配をときどき感じるようになっていた、という事でした。
そして、彼の彼女が泊まっていった日に、彼女は必ずと言っていいほど悪夢にうなされるのだそうです。
もっとも夢の内容は、目が覚めると同時に忘れてしまうらしいのですが。
さすがに彼も薄気味悪くなってきて、転居を考えるようになっていたそうです。
そして、彼に引っ越しを決意させた事件は、彼が1日家を空け帰宅した時に起こりました。
ドアを開けたとき水の流れる音が聞こえるのはいつもと同じ、でも、部屋に足を一歩踏み入れたとき、何とも言えないすえたような異臭とともに彼の目に映った光景!!
なんと、部屋の、床と言わず壁と言わず、びっしりと無数のウジ虫が張りつき、蠢き合っていたそうです。
季節はまだ5月、それほど「暑い」と思う日でもなく、特に生モノを置きっぱなしで外出していたわけでもない、という事でした。
あの場所は近くにも、ドライバーが人影を目撃することで有名な「高円寺陸橋」もありますが、私にはこの火葬場の方が、霊的な因縁は、もっと根が深いように思います。
あの「女の人」とすれ違ったとき、彼女から言いようのない暗い感情が伝わってきたように感じました。
[THYME@]
悪夢の内容。気になりますね。
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